アクティブ かむかむ ウォーキング

ウォーキング+α  ウォーキングの効果アップ  からだも心も健康に アクティブかむかむウォーキングをご紹介
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新着情報

アクティブかむかむウォーキングのすすめ

ウォーキング+αで効果UP!

 20歳以上の国民に、今後行ってみたい運動・スポーツについて聞いたところ、ウォーキングを挙げた人が53.9%と最も高かったといいます(内閣府 平成25年度体力・スポーツに関する世論調査)。背景には、元気に過ごせる人生の期間「健康寿命」への関心の高まりが考えられます。実際にウォーキングは、適切に行うことで生活習慣病の予防や改善の効果があることが確かめられています。例えば、心臓病や動脈硬化、肥満症や糖尿病などへの対策としてとても有効です。緑の中でのウォーキングは、心身ともにリラックスする効果も期待できるでしょう。

 しかし、あなたは、適切できれいなフォームでウォーキングを行っていますか?実は、ウォーキングはフォームがよくなると運動効果もぐんと高まるのです。
このサイトでは、基本のウォーキングを紹介し、さらに「プラスα(アルファ)」することで効果をアップさせる方法を提案していきます。例えば、ウォーキングに「スピード」をプラスすると、エアロビクス性が高まった優れた有酸素運動となります(=アクティブウォーキング)。また「噛むこと」をプラスすると、全身のバランス能力を高め、脳への適度な刺激を与えるマルチな効用が期待できるウォーキングへと変貌します(=かむかむウォーキング)。さらに、両者を組み合わせるとメタボやロコモの対策にもなる、アクティブかむかむウォーキングへと進化を遂げます。

 まずは、歩くための正しいフォームを知りましょう。そして、「プラスα」を実践することで、日々のウォーキングの質を高めましょう。生活習慣病の予防から若々しいからだの維持、さらにはきれいなプロポーションづくりまで、ちょっとした努力と工夫で道は拓けていきます。さあ、きょうから「ウォーキング・プラスα」にチャレンジしてみませんか!

専門家によるスペシャル鼎談(ていだん)

国民ひとりひとりが自分で健康を維持して、すこやかな社会をつくることが超高齢社会を迎えた日本の緊急テーマです。 その対策として、手軽なエアロビクス運動である「速歩」と、からだのバランスを整え、脳にも刺激を与えるという「咀嚼(そしゃく)運動」(=噛むこと)をあわせて行うことが、優れた健康増進法として大きな可能性を秘めているといいます。 健康とスポーツを研究する3人の専門家、宮地元彦さん、勝川史憲さん、石上 惠一さんに、速歩と噛むことを連動させる「アクティブかむかむウォーキング」についてうかがいました。

減少する日本人の身体活動量

  • 宮地:

    私たち日本人は、ほぼすべての世代でこの10年間に1日の歩数が減っているというデータが出ています。この歩数には、通勤など日常での歩行とスポーツをした時の歩行も含まれています。便利な暮らしの陰で、日本人の身体活動が非常に減ってきているといえるでしょう。

  • 勝川:

    それを裏付けるように、通勤や通学のために車を利用している人の割合の調査結果があります。ここでも、1970年から徒歩とバスが減って、自家用車が増えています。特に地方では著しく減っています。

  • 宮地:

    身体活動量の低下はとても大きな問題を引き起こしています。中高年層で1日に1時間以上歩いている人と1時間未満の人を4年間調査したところ、2年目あたりから差が出てきて、4年目に入ると1時間以上歩いている人は病気にかかりにくく、1時間未満の人より15%も医療費が少ないという結果が出ています。

  • 勝川:

    通勤時の歩行で高血圧予防効果を調べたデータがあります。これによると、毎日20分以上歩いていると、6,7年で高血圧のリスクが約10%ほど低下するという結果がでています。それほど強度の強くない通勤時の歩行でさえ効果があるんですね。

速歩でメタボ対策 あと10分からだを動かす

速歩でメタボ対策 あと10分からだを動かす

  • 勝川:

    しかし、メタボ対策を考えれば、歩数や歩行時間に加えて、実は歩行速度も大切です。少し汗が出る程度のスピード、時速5~6キロが理想です。とはいえ、速く歩くのはなかなか大変なこと。速く歩くのは難しいという人は、坂道を歩いてはどうでしょう。坂道での歩行は運動強度を上げますから、散歩の時にはあえて坂道も歩いてみるというのもいいです。

  • 宮地:

    調査によると、60代、70代の方は、たくさん運動をしていて、取り組む意欲が高いのですが、その下の世代は、わかってはいるけれどわざわざスポーツをする時間をとるのは難しい。そこで、日常生活を活発にすることで、なんとか失われた歩数を取り戻せないだろうかと、厚生労働省は「健康づくりのための身体活動指針」をまとめました。そこでは、「プラス10」として今より10分多くからだを動かすことを提案しています。目標が達成できれば、次の段階でまたちょっと増やすことを目指します。
    増えれば増えるだけ病気のリスクが減って、健康になっていきます。台所仕事でも庭いじりでも、何でもいいんです。

ガムを噛みながら運動するとプラスの効果がある

ガムを噛みながら運動するとプラスの効果がある

  • 石上:

    私どもの研究室では、噛むことと全身の運動機能の関係をずっと調べてきました。噛むことは、実は筋力に大きな影響を与えます。10代から50代の人の、ガムを噛む前と噛んだ後の握力と背筋力を調べたところ、すべての年代においてガムを噛んだ後のほうが結果がよかったのです。噛む時の口周りの筋肉の活動は、脳を介して全身の骨格筋に情報をフィードバックして、迅速に活動できるようウォーミングアップしているということがわかっています。つまり、噛むことによって、早く次の動作に移れるわけです。野球やゴルフなど次の動きまでに間があるスポーツでは、ガムを噛むことで常にからだをアイドリング状態にできると考えていいと思います。大リーグの選手は試合中によくガムを噛んでいます。あれは緊張感を和らげていると思っている方が多いようです。しかし、実のところ、筋肉を臨戦態勢に置いてパフォーマンスのアップに役立てているともいえるのです。

  • 勝川:

    咀嚼が全身の骨格筋に影響を与えてるというのは、大変面白いですね。では、ウォーキングと咀嚼の関係はいかがでしょう。

  • 石上:

    ガムを噛んでいるとからだの平衡感覚をよくするという報告があります。姿勢を安定させるというわけです。 また、中高年の転倒防止を研究したことがあるのですが、噛み合わせの悪い人や義歯の人は踏ん張れないという結果が出ました。噛み合わせの悪い人は歩幅も狭かったのですが、それを直したら歩幅が広がり動きも迅速になりました。さらに、ガムを噛んで山に登った人は、噛んでない人より疲労感が軽かったという報告もあります。これらのことから、散歩やウォーキングの時にガムを噛むというのは、転倒防止や身体パフォーマンスの向上などによい効果をもたらすのではないかと思われます。

  • 宮地:

    “かむかむウォーキング”がメタボ対策や足腰の健康に役立ち、パフォーマンスをよくする方法として、またウォーキングをもっと楽しくする方法として定着していくといいですね。

(NHK「きょうの健康」テキスト 2013年9月号掲載の啓発記事「アクティブかむかむウォーキングからはじめよう!」から) ※専門家の肩書きは当時のものです。

宮地 元彦宮地元彦さん
国立健康・栄養研究所 健康増進研究部長。体育科学博士。厚生労働省「アクティブガイド~健康づくりのための身体活動指針~」策定委員。
勝川 史憲勝川 史憲さん
慶応義塾大学スポーツ医学研究センター教授、副所長。医学博士。肥満・メタボリックシンドロームの運動・食事療法が専門分野。
石上 惠一石上 惠一さん
東京歯科大学教授スポーツ歯学研究室主任。歯学博士。咀嚼と全身の運動機能との関係が専門分野。日本オリンピック委員会 強化スタッフ・スポーツドクター。